感染型商品とバズの伝わり方記事一覧

現代人は、クチコミを利用して、商品やサービスの購入を検討する。商品やサービスそのものについても、販売しているメーカーや販売店についても、さらには購入後のアフターサービスなども、クチコミで確認してから買うかどうか決める。なぜなら、似たような商品やサービスは山ほどあるし、扱っているお店もたくさんあるから、どれが良い商品なのか見分けが付かないし、どこで買えば失敗がないかも、わからないからだ。そのため商品...

悪いバズ・悪いクチコミは、あっという間に広まる。単なる悪口なら広まらないが、危険を知らせるような情報なら注意喚起だから、善意で拡散させる人も出てくる。悪いバズが発生する原因は、商品やサービスが期待外れだった時で、購入前に想像していたモノと違っていた場合だ。特に商品やサービスを売らんがために、メーカーや販売者・代理店などが誇大広告や誇大なセールストークを行ってモノを売ると、悪いバズが発生しやすいし、...

バズやクチコミがどのように広まるかというと、伝染病が広がるように広まると思えば良い。バズ・マーケティングのことを、バイラル・マーケティングと呼ぶこともあるが、これはウイルスのように(バイラル)、広まっていくところから名付けられている。では伝染病がどのように広がるかを見てみると、まず世界のどこかで新しい伝染病が発生する。たとえば中国の奥地のムラで発生したり、アフリカや南米のどこかのムラで発生し、その...

本屋大賞とは、読書好きの書店員が、お客さんに薦めたい本を選ぶイベントだ。「全国書店員が選んだいちばん売りたい本」というキャッチフレーズが示すように、毎日、書店で本を売る書店員たちが、お客さんに薦めたい本をみんなで選ぶ。方法としてはまず、全国の書店員にお薦めの新刊書を3冊選んでもらい、集計して票数の多かった上位10冊の本をノミネート作として選び出す。大賞を決める二次投票ができるのは、10冊の候補作を...

バズを利用するにはまず商品やサービスをバズを生みやすくしておく必要がある。バズが発生しにくい商品やサービスで、バズを発生させようとしても無理である。そして良いバズ(クチコミ)を生むのは、感染型製品だという。感染型製品とは、製品自体に強い魅力があり、その良さを語らずにはおれないような製品のことだ。製品自体に強い魅力があるなら、良いクチコミが起こるのはある意味当然だが、その「強い魅力」とは、一体何なの...

バズ(クチコミ)になりやすい商品は、感染型製品で、6タイプあるという。その第一は「感情を動かすモノ」、第二は「実物を見ると良さがわかるモノ」だった。感情を動かすモノとは、小説や映画などのエンターテインメントや、今まで難しかった事を簡単にするような商品。また実物を見ると良さがわかるものとは、高級ブランドの商品だとかペットだとか、車輪付きスーツケースのように、見ると魅力を感じたり、便利だとすぐにわかる...

バズを生みやすい「感染型商品」のタイプ。その(3)は「足跡を残す製品(プリクラなど)」、(4)は「利用者が増えるほど便利になる製品」だった。プリクラは、友達や彼氏と写真を撮って、切手大のシールにしてくれる機械だが、それをノートやケータイ電話に貼って、友達同士で見せ合うのが流行った。今でこそこんな事、ケータイで簡単にできる事だが、携帯電話で画像を撮ってメールで送る「写メール」が初めて登場してヒットし...

感染型商品の6タイプ、最後のタイプは「難しいことを簡単にできるようにした製品」だ。「簡単につかえる製品は、速く広まる」と言い換えても良い。テキストには、カメラの話が載っている。かつてカメラは非常に使いづらい製品で、なかなか普及しなかった。というのも撮影から現像・プリントまで、全部自分で行わなければならず、現像やプリントのための機材や薬品、暗室まで自分で用意しなくてはならなかった。つまり写真を撮って...

現代人は、バズ(クチコミ)を確認した上で、商品やサービスを購入することが多い。というのもそういう評判を確認せずに買って、損をしたり後悔するのが嫌だからである。となると、良いバズを起こせれば、それだけ売り上げを伸ばせると言うことである。ただ良いバズを起こすにはまず、自分たちが扱っている商品やサービスが、感染型商品であるかどうかを考えねばならない。感染型商品でなければ、バズは発生しにくいから、いくら人...

バズを起こして広めるにはまず、バズが起こりやすいような商品やサービスを用意する事が必要だ。そして商品やサービスが用意できたら、次は、バズを広げてくれる人に向けて、情報発信することが必要だ。バズを広げてくれる人には、情報通のメイヴンだとか、クラスター内の知り合いが多いバズ・ハブだとか、別クラスターから新しい情報を持ち込むコネクターなど、色んなタイプの人間がいるので、彼らに情報を流せばよい。ところが以...

クチコミで商品を普及させ、売り上げを上げるバズ・マーケティング。自社の商品やサービスについてのバズ(クチコミ)を広めてくれる人は、一体どこにいるのだろうか。第一は、向こうから企業側に寄ってきてくれるメイヴン(事情通)やコネクター、バズ・ハブなどという人々だった。彼らは自分の興味のある分野の情報に関して、非常に敏感であり、貪欲に情報収集を行う。そして展示会やイベント、さらにお客様窓口などで、商品やサ...

AKB48が魅力的なイベントを次から次へと打ち出せるのは、ファンからの苦情や要望の中にある、貴重なアイデアやヒントを根気よく拾い続けているからだろう。AKB48の運営事務所はもともと素人集団だったが故に、ファンに教わりながら運営を行ってきた。秋葉原48劇場のカフェスペースで、秋元総合プロデューサーらが、ファンから直接話を聞いていたという話は有名だし、今でも年20回以上ある握手会イベントで毎回、「支...

新曲が出る度に開催されるAKB48グループの個別握手会。この個別握手会は、ファンが直接、興味のあるメンバーと接することができる唯一の貴重な機会であるため、握手会終了後、様々なバズが発生し、各メンバーの人気を左右する。たとえば良対応や面白い反応をしたメンバーは、ファンの間ですぐに話題になり、次のイベントでは申し込みが増える。逆に悪対応やつまらない対応をしたメンバーは、やはりネット上で話題になったりし...

AKB48が毎回ミリオンヒットを連発できるのは、CD発売記念大握手会(個別握手会)が、毎回数万人ものファンを集めるような、巨大イベントに成長したおかげである。日時とメンバーを指定できる個別握手会は、姉妹グループが増える度に大規模になり、それがCD売り上げを下支えしているのだ。だから主要メンバーがドンドン卒業していっても、売り上げが急激に減ると言うことはないだろう。なぜならAKB48の売り上げは、一...

200人を超える大所帯となったAKB48グループ。もはやメンバー一人一人に光を当てて、魅力を引き出すのは不可能になった。というのもテレビに出れる人数には限りがあるし、劇場公演のMCだけでは情報が少なすぎる。各メンバーの握手会人気の積み重ねによって、CDなどの売り上げを伸ばしているAKB48にとってこれは先細りを意味するから大問題だ。そこで始めたのが、グーグルのSNSであるグーグル・プラス(通称:ぐ...

グーグル・プラス(ぐぐたす)という情報発信ツールに動画を上げ続けた、SKE48研究生の松村香織。怪しい動画を毎週(時期によっては毎日)、真夜中にグーグル・プラスに上げ続け、それが評判となって注目を集めた。また、週刊プレイボーイ誌での連載企画では、毎週、SKE48メンバー1人をゲストに迎え、1時間以上、色んな事を話した動画をアップし、メンバーそれぞれの魅力をファンに伝え続けた。コンサートなどのイベン...

SKE48松村香織のケースを例に、バズがどのように広まるかを、おさらいとして、まとめておこう。まず特定の情報に詳しくて、それをわかりやすく発信する人を「メイヴン」(情報通)と呼ぶ。メイヴンは気むずかしい専門家と違って、他人の役に立ちたいと思っている人で、わかりやすく情報を伝える人だ。松村香織は動画をネットに上げてSKE48メンバーを紹介するので、「SKE48メイヴン」(SKE48通)だと考えていい...